雑学

WTO(世界貿易機関)が自由貿易を勧める理由

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前回のレポートで、オバマ大統領がバイアメリカン条項(公共事業で使うものをアメリカ製品に限定にする)を訴えて、先進国から批判を受けたレポートを書かせて頂きました。 → バイアメリカンとは何ですか?(経済雑学118)

当時の麻生首相も、オバマ大統領を痛烈に批判していました。

WTO(世界貿易機関)の役割とは、
自由貿易を促進させる活動を行っている組織ですが・・・

WTOは自由貿易の大切さを訴えているのは何故でしょうか?

 

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自由貿易とは国が貿易に介入することなく、貿易に制限を設けない考えをいいます。海外から入ってくるものに対し、なるべく税金をかけないようにする考えです。

実は第二次世界大戦に導いた要因の一つに、各国が保護貿易(貿易しません~♪)に走ってしまったのが理由だと考えられているからです。

1929年、世界恐慌という不況が全世界を襲いました。すると、各国は不況を脱却するために貿易で稼ごうと考えるのです。

そして、貿易に有利になるので各国の通貨を切り下げる動きがみられました。

日本 「不況なので輸出をしよう!さてさて円安にしよっと」
米国 「俺の所も不況だ!ドル安にしよっと」
各国 「あたしの所の通貨を切り下げよっと」

1ドル100円(円高)の場合と
1ドル200円(円安)の場合だと・・・

アメリカにボールペンを1本1ドルで販売した時、円安だと1ドルを200円に換えてくれるので日本の企業が儲かります。そこで、海外から入ってくる商品に、高い税金をかけて自国の産業を守ろうとしたのです。



アメリカ 「ほうほう 日本の企業はアメリカでボールペンを1本売りたいのね~☆ それではA国に1000円払ってね」

日本 「そんなばかなぁ~(><)」

これでは貿易がスムーズに行きません。
実際、全世界の貿易水準は世界恐慌直後、1/3に縮小されました。

気がつけば、自国の植民地に対して積極的に貿易をする事になったのです。これをブロック経済といいます。植民地を抱えている国は、それらの国と貿易を行い、奪い取ればよかったのですが・・・

植民地の範囲が小さかった「ドイツ」や「イタリア」などは経済的に追い込まれてしまいました。

そして、国民のが不満を抱く中、二人のリーダーが現れるのです。イタリアの「ムッソリーニ」と、ドイツの「ヒットラー」です。この状況を戦争という手段で乗り切ろうと考えたのです。

WTOの役割
「不況により、貿易が制限されてしまった為に戦争が起きてしまったんだ!この反省を踏まえて、国際的なルールを作り、喧嘩しないようにしましょうね」という協定(GATT)が1948年に発足されるのです。

1995年、GATTはWTO(世界貿易機関)に引き継がれ現在に至るというわけです。そして、オバマさんはWTOの理念を理解していなかったのか? つまり、自分の国のことしか考えなかったために、みんなから怒られてしまったのです。

著者出川 雄一(ツイッター)   障がい者の工賃を高める仕組み(福祉資本主義)を考え、実践しております。主に点字名刺・点字印刷・ハンドメイドなど。障がい者ブランド(ココリティ)の活動も行っています。

 

 

 

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