2008年5月15日から、約3500店舗あったほっかほっか亭のうち、約2000店がほっともっとに移行しました。 どうして、名前が変更したのでしょうか?
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「フランチャイズチェーン」という言葉をご存知でしょうか?
「本部」と「加盟店」が存在し、「本部」は「加盟店」に対して「お店の名前」や「成功するためのノウハウ」を提供します。一方「加盟店」は売り上げの一部などを「本部」に納める事で、お互いのメリットを活かす仕組みになっています。
株式会社ほっかほっか亭は総本部として「フランチャイズチェーン」を急拡大させた代表的な会社です。
1985年「ほっかほっか亭総本部」は「九州」・「関西」・「東部エリア」にフランチャイズチェーン展開を考えました。そこで、「九州」では「プレナス」 ・ 「関西」は「ハークスレイ」 ・ 「東部エリア」は「ダイエー」とフランチャイズ契約を結びます。
1999年、ダイエーが経営不振により、資産を処分せざる負えない状況となっていました。そこで、ダイエーが保有している「東部エリア」の株を全て「プレナス」に売却したのです。また、当時のダイエーは「ほっかほっか亭総本部」の株も所有していたので、44パーセントの株が「プレナス」に売却されました。
プレナスは、ほっかほっか亭「3500店舗」のうち「2200店舗」を運営する巨大な加盟店へと成長したのです。しかも、本部であるほっかほっか亭総本部の株を44パーセント所有していますので、その影響力は絶大だったことがわかります。
「ほっかほっか亭総本部」と「プレナス」の関係が悪化したのが裁判です。
実はほっかほっか亭のロゴマークの所有権は総本部ではなく東部エリアが所有していたのです。ダイエーから株を譲り受けた際、ロゴマークの権利も譲り受けているので、「プレナス」は「ほっかほっか亭総本部」に商標使用料を請求したのです。
裁判の結果、ロゴの権利は「プレナス」にあるが、無料でロゴを使ってもいいですよ」との判決が下され、プレナスの請求を棄却します。
この裁判の影響で、ほっかほっか亭総本部の創業者である田渕道行が所有する全ての株(54パーセント)を、関西の加盟店である「ハークスレイ」に売却します。
なんと、「ハークスレイ」が「ほっかほっか亭総本部」の親会社となったのです。
フランチャイズ加盟店同士が本部の株を所有しあうという、本来ありえない状況となってしまいました。修復不可能と判断した両社はフランチャイズ契約を解除し、プレナスが運営するほっかほっか亭を、ほっともっとと名前を変え、現在に至るというわけです。
著者出川 雄一(ツイッター) 障がい者の工賃を高める仕組み(福祉資本主義)を考え、実践しております。主に点字名刺・点字印刷・ハンドメイドなど。障がい者ブランド(ココリティ)の活動も行っています。
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