1型糖尿病を患ったIさんから写真を提供して頂きました
前回、「糖尿病、1型と2型の違いとは?」 このようなテーマでレポートを書かせていただきました。
お話を頂いた3人の方に共通していたのがこの単語。
教育入院
実は3人とも糖尿病を発症させ、教育入院を受けていたのです。教育入院とは何だろう(・_・?) という事で、今回はこのテーマを中心にお話をおこしてみたいと思います。
前ページ冒頭、2型の糖尿病を患ったTさん。教育入院についてお話を伺うと、「ちょうど1年前、2週間ほど教育入院してました。ビデオを観たり、自分の摂取カロリーに対し一回の食事はどれくらいの献立になるか?本を読み、後から看護士さんが問題を出してくれました」 という事でした。
一方、1型糖尿病を患ったIさん
「私の場合、区民検診で血糖値の異常が判明し即入院。1型の診断を受けました。二週間の入院で、カロリー調整食、インシュリン注射の訓練を受けました」
詳しく教えて頂いたのは、2型糖尿病のAさんです。
「数値が悪かったので入院を勧められましたが、強い勧めではありませんでした。『糖尿病となったからには、この際体調を整えたほうがいい。入院期間中に糖尿病についての勉強をするクラスが有るので、それを受講すれば良い』 と先生に勧められ、この際と思い入院しました」 とAさん。
入院せずに通院して糖尿病教育を受ける選択肢もありますが、腰を据えて受講をするために教育入院を選んだようです。
Aさんは続けて訴えます。
「入院中、栄養士や先生に、糖尿病の説明や食事のとり方、摂取カロリーの計算などを学びました。入院中は薬での治療と並行して、自転車こぎなどの運動をこなしました」
Aさんの教育入院期間は2週間。
その間、ご飯をたくさん食べないように分厚い茶わんを見せられたそうです。見た目は普通のご飯茶わんが、中は分厚くできており、ご飯が半分位しか入らない。このような茶碗があるようです。
また、機械を使った血糖値の測定法。インスリン注射の仕方。糖尿病が悪くなった場合の、壊疽(そえ)や失明。合併症などの怖い話。をしてくれましたとの事でした。
「正直、教育入院で急に変わったとは思いません」
といいつつも、現在ではご飯は茶わん1杯食べるのが普通になった。とおっしゃっておりました。そして、だんだん数値が下がってくると、主治医に褒められるようになってきます。Aさんはそこから様々な事を気にするようになったそうです。
Aさん
「診察室に入って直ぐに『はいOK』と言われると、大人なのにめちゃくちゃうれしくて、また1ヶ月頑張ってきて主治医に『はいOK』と言ってもらうぞ!と思うようになりました」
教育入院とは
糖尿病は一度発症すると生涯にわたり付きまといます。教育入院は治療を目的とした入院というよりは、糖尿病を理解するために、またはそれに向き合うための入院です。
「医師」・「看護師」・「薬剤師」・「管理栄養士」などがタッグを組み、一人一人の特性に合った食事療法などを学びます。
健康保険が適用されるので、費用は一万円前後。入院期間は一週間から二週間。外来通院だけでは管理がうまくいかない人なども利用している傾向にあるようです
追記
医療関係者からこのような本音を頂きました。
「特にII型に関しては、医療関係から発信されるカロリーや単位などの裏に、営利が絡む特化した情報だけを鵜呑みにしてはいけない」 と医療現場に身を置きつつも矛盾を感じることがあるようです。
その一方で、「トータルで体にとって質のいいバランスを整える食事をしていきたいものです」ともおっしゃっておりました。
著者 出川 雄一(ツイッター) 障がい者の工賃を高める仕組み(福祉資本主義)を考え、実践しております。主に点字名刺・点字印刷・ハンドメイドなど。障がい者ブランド(ココリティ)の活動も行っています。
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