2014年7月3日、大好きな芸人である春一番さんが肝硬変のため亡くなられました。47歳でした。そこで今回の雑学は、春一番さんの死を無駄にしないためにも、春さんが抱えていた病気の恐ろしさ(乾癬とは何ですか?)を兼ねて、レポートを書かせて頂きます。
まずは春一番さんの名前の由来です。
このユニークなネーミング!
なんと、名付け親はあの片岡鶴太郎さんだったのです。春さんは、17歳で片岡さんのもとへ押しかけるのですが、本名である春花 直樹(はるはな なおき)では、字画があまりよろしくない!
そこで、春花さんの「春」と、「芸人で一番を目指さなければいけないよ!春一番のように、強い風を吹かせる芸人になりなさいよ。」との願いを込めて、この芸名になったのだそうです。(鶴ちゃん談話)
春一番さんの才能は素晴らしかったようで、師匠の鶴太郎さんが認めるにとどまらず、ビートたけしさんからも、「お前が酒を止めたら、俺の番組で一生使ってやる」言わしめたほどでした。それだけお酒も大好きだったようで、この無類のお酒好きが仇となり、所属していた太田プロをやめる事になりました。
実は、春一番さんはある病を抱えていました。
それは、乾癬(かんせん)という皮膚の病気です。乾癬とは、皮膚がボロボロとはがれおちてしまう病気で、患者数は1000人に1人程だとされています。赤い発疹の上に、ふけのようなものが付着しており、これが剥がれ落ちる病気です。
症状は、かゆみだけにとどまらず、全身の発熱、膝や指、手首や足首などの関節炎。または、倦怠感などに悩まされます。
春さんにこの症状を抱えたのは2005年の事でした。
この年に放送されたお笑いウルトラクイズでの一コマでの出来事がきっかけです。格闘家のウイリー・ウイリアムスと戦うものの、お約束通り、カレー粉入りのプールに落とされてしまうのです。その後、カレー粉を落としきれていない状態で金粉を被っており、ここから春一番さんの皮膚がおかしくなったと訴えていました。
乾癬の原因はわかっていないようですが、どうやら皮膚を守っているはずの免疫機能が異常な反応を示してしまい、これが発症につながっているのではないか?と考えられているのです。
免疫機能の過剰反応ですので、免疫抑制剤が効果的です。
春さんも乾癬を治すために免疫抑制剤を処方されるのですが・・・ このお薬、抵抗力がなくなる副作用も存在し、機能障害を引き起こす要因になっています。春一番さんは、腎不全と肺腫瘍を患い、生死をさまよう状態に陥ってしまいました。その後、肝臓・すい臓を悪くしています。
先生
「最後に会わせたい方がいれば、今のうちに会わせてあげてください」
この時、奥様には一つの閃きが浮かびます。「猪木さんにあえば元気になるかもしれないぞ(@゚▽゚@)」 なんと、新日本プロレスが大変な状態に陥っている中、猪木さんはお見舞いに駆けつけてくれたのです。
猪木さんは10分ほど手を握り締め、下ネタを話し続けたそうです^^
そして、帰り間際になり、「元気になったら一杯やろうぜ。今度来る時は一杯やろうぜ。今度来る時は一升瓶もってくるから」 と言いのこし、病院を去ったとの事でした。
こんなエピソードが存在しています。
スタッフから、「こういう事をやってほしいんだけど・・・」とお願いするのですが、春一番さんは絶対にうなずきません。
「猪木さんはこんなこと、絶対にやりませんから・・・」 (神無月談)
猪木さんが唯一、自分のモノマネを公認している春一番さん。信頼されているのが良くわかるエピソードでした。
春一番さんの死因は、アルコール性肝硬変という事でしたが、2005年の大病が少なからず影響しているのかもしれません。
ご冥福をお祈りいたします。
著者 出川 雄一(ツイッター) 障がい者の工賃を高める仕組み(福祉資本主義)を考え、実践しております。主に点字名刺・点字印刷・ハンドメイドなど。障がい者ブランド(ココリティ)の活動も行っています。
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