以前、マッサージと按摩(あんま)の違いについてレポートを書かせて頂きました。 → 按摩とマッサージの違いって何ですか?
視覚障がい者のお仕事といえば、マッサージが有名です。そして、このマッサージのお仕事を行うためには国家資格が必要です。視覚障がい者は、このマッサージなどの資格を取得することで、治療院などを営んでいます。
一方、街中に存在する簡易マッサージ専門店。リラクゼーションをうたい文句に、店舗を拡大させています。
ここで疑問に思ったぞ(´^`;)
これらの店舗の職員は、マッサージの資格を所持しているのでしょうか?
~~ 結果発表 ~~
以前、某盲学校に取材をしたとき、校長先生がこんな事をおっしゃっておりました。
「○○○○などのリラクゼーション専門店は、マッサージという看板を掲げることができないんだよ。」
一体どういうことだろう?
マッサージは国家資格なので、資格を持っていなければ行うことができません。しかし、法的にマッサージの定義が存在しないので、「うちはマッサージ店ではありません。ボディケア専門店です。リラクゼーション(癒し)を目的にしています。」
といえば、まかり通ってしまうのです。 ”マッサージ店” を掲げない限り、摘発することは難しいようです。
これでは秩序が乱れてしまう。
そこで厚生労働省は、マッサージの定義を発表することになりました。
「体重をかけ、対象者が痛みを感じる強さで行うのがマッサージです。」
マッサージに類似したリラクゼーション産業。成長している背景には、最高裁判所の判決が影響を及ぼしているものと考えられます。
昭和35年最高裁判決(要約)
「按摩」・「鍼」・「灸」 に類似する医療行為は、人の健康に害を及ぼす業務に限り禁止処罰する。(つまり、健康に被害を及ぼさなければマッサージに類似した業務を行ってもよい)
このような判決が下っているので
2010年8月、無免許でマッサージエステを行った経営者が摘発されました。利用者から、「足や腕にあざができた」と警察に相談して事件が発覚。 あんま・マッサージ指圧法違反で書類送検されています。
結論
癒しを求めるならリラクゼーション専門店。
体を治したいならマッサージを掲げる専門店。
これが賢い選び方なのかもしれませんね。2015/10/01
著者 出川 雄一(ツイッター) 障がい者の工賃を高める仕組み(福祉資本主義)を考え、実践しております。主に点字名刺・点字印刷・ハンドメイドなど。障がい者ブランド(ココリティ)の活動も行っています。
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