強迫症は、「強迫性障害」・「強迫神経症」とも呼ばれる精神疾患です。自分の意思に反して不安感や不快感を生じさせるとともに、その不安を打ち消すために同じ行動を繰り繰り返します。
例えば、鍵をかけ忘れたかどうか?不安で不安でしかたがない。この不安を打ち消すために、何度も何度も確認をする。
または、手を洗ったものの本当に汚れがなくなったのか?不安で不安で仕方がない。この不安を打ち消すために、何でも何度も手を洗う。
これが強迫症(強迫性障害)の特徴です。
強迫症の方が理解される社会になれば・・・
そこで今回は、お仕事で強迫症の方と接する場合、どのような事に気を付けなければいけないか?という事で、当事者の方にお話を伺いました。
Xさんは高次脳機能障害の二次障害で強迫症が現れました。職場では、職員は障がい者に対するかかわり方を理解しておらず、または理解しようとせず、身体障がい者と脳の障がい者とを同じように接しておりました。
Xさんは訴えます。
「それは脳の障害者に対して不適切な指導です」 しかし、Xさんの警告を職場は聞こうとしませんでした。
Xさんの職場は体育会系なやり方で、本人が苦手としていることをあえて挑戦させるスタンスでした。
「がんばらせない、そのままの自分でいいことを、自分自身に自覚させる」 それが治療につながるものと考えていたXさん。 しかし、職場はその真逆のことを強制します。結果、この事が原因となり徐々に体調が悪化していくのです。
「精神障害者とはこう接するべき基本の知識を正しく持ってほしいのです。それが障害者雇用をするうえで今後も生かされると思うからです」というXさん。私の犠牲を無駄にせず、これをきっかけに穏便にわかりあえたら。と願っておられました。
後日、Xさんから強迫症についてご連絡を頂きました。
「生活する環境が安心して過ごせること。安心して働けること。それで強迫は軽減します。 なぜならば、強迫とは不安がベースになるからです。安心できる場所にいれば、強迫行為をしなくてもよい。自然と治療に繋がります」
専門の方にお話を聞いたそうです。
感想
強迫性障害の方に対してポイントになるのが安心です。精神障がい者の方に対して頑張れというのが禁句な理由。それは、自分なりに頑張っているのに、さらに頑張れという言葉がプレッシャーとなり、安心というキーワードが奪われていくからです・・・。
「そのままでいいんだよ。」
そんな社会が訪れる事を願い、レポートを書かせて頂きました。
著者 出川 雄一(ツイッター) 障がい者の工賃を高める仕組み(福祉資本主義)を考え、実践しております。主に点字名刺・点字印刷・ハンドメイドなど。障がい者ブランド(ココリティ)の活動も行っています。
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