前回は、モーゲージ債とは何ですか?について経済雑学を書かせて頂きました。ここからはサブプライム問題についてです。
「プライム」とは「重要」とか「優良」という意味になります。
つまり、プライムローンとは信用力のあるお客様に貸し出すローンの事をいいます。
[ad]
一方、”サブ”とは「補欠」という意味です。
つまり、プライム層に入れなかった人(信用力のない人)の事をサブプライムといいます。
アメリカの住民は自分が所有していた家を担保にし、新たな住宅資金のためにお金を借りていたのです。何故ならば、家や土地の値段が上がっていたので、借金をしてでもマイホームを所有したいと考えたからです。
この流れがいつしか低所得者まで波及します。
お金を借りれない人でも金融機関はお金を貸していたために、様々な層の人たちが借金をしてマイホームを手に入れました。
しかし、2007年ごろから、「マイホームを買いたい!」と思う人が少なくなり、需要と供給のバランスが崩れます。家を欲しいと思った人が2007年までの間に手に入れていたためです。
やがて、マイホームを売りたい人が殺到してしまい、たとえ家が売れたとしても二束三文の価格にしかならなくなってしまったのです。
アメリカは日本と違い、不動産取引に関しては「ノンリコース」という制度になっています。この制度は不動産を借金で購入したけれど、返せなくなった場合。個人が借金を背負うのではなく貸した金融機関がその借金を背負う事になっています。
その為に金融機関が泥をかぶることになったのです。
サブプライムローン問題のきっかけは1999年から2000年に起きたITバブルです。「これからはITの時代だ!」と思った様々な会社は、IT関連株に投資をし株価は暴騰するのです!
しかし、実態以上に株価が上がったために暴落してしまうのです。
企業 「アァァァ~ IT企業に投資していたのに大暴落・・・ 会社が倒産するかもしれないよ~~~(><)」
そこで、FRB(日本だと日本銀行にあたる組織)のグリーンスパン議長は色々な人がお金を借り易くする為に政策金利を引き下げたのです。
グリーンスパン議長の思惑は次の通りです。
「ほれほれ!金利を下げたから企業は土地を買いなさい。IT株の損失は土地を買って補いなさい」
グリーンスパンの考えは見事に的中します。土地が上昇しIT株で損した企業は見事によみがえるのです。しかし、土地の急激な上昇をくい止める事ができず、土地バブルが発生! やがて、バブルが崩壊しサブプライムローン問題が発生してしまうのです
著者出川 雄一(ツイッター) 障がい者の工賃を高める仕組み(福祉資本主義)を考え、実践しております。主に点字名刺・点字印刷・ハンドメイドなど。障がい者ブランド(ココリティ)の活動も行っています。
コメント