社交不安障害(SAD)を抱えている方とメールでやり取りをしていると、聞きなれない単語を目にすることになりました。
「病み垢(アカ)」という言葉です。
これはいったい何だろう?
そこで今回、この言葉を教えて頂いたAさんにお話を聞いてみました。
病み垢の正式名称(?)は病みアカウント。
ツイッターなどを始める際はアカウント(ID/ユーザー名)を取得しなければなりません。病み垢とはメンタルの病気を患っている方がネガティブな発言をする際に用いられるアカウントです。
『メンタルの患者は「病み垢」を作っている人がかなり多い。気持ちを吐き出す場所がないので、匿名のツイッターに書き込む傾向が強い』と訴えるAさん。
(その人にもよるが) 精神科医やカウンセラーは長時間、患者の嘆きを聞けませんので辛さを吐き出す環境が整っていません。
そうなると、家族や友達が聞き役となりますが、「死にたい」・「「辛い」など、ネガティブな思いを話したとしても、体験者でなければ理解されにくい。また、常に嘆いた状態が続くと聞いてる方も嫌になる。
そこで、ツイッターの登場です。
『いつでも気軽に匿名で、そんな気持ちで書き込めるので投稿する人が多いのではないか?』 とAさんは分析をしています。
嘆きの内容も様々です。
「死にたい」・「つらい系」はよくつぶやかれるワード。その中でも、特に女性に多いのはリストカットの画像を掲載したり、薬の過剰摂取をつぶやいたり。そして、同じ境遇の人たちが病み垢を通じて励ましあう事もあるようです。
病み垢は心の最後のよりどころ。その本質を少しだけ理解させて頂きました。
著者 出川 雄一(ツイッター) 障がい者の工賃を高める仕組み(福祉資本主義)を考え、実践しております。主に点字名刺・点字印刷・ハンドメイドなど。障がい者ブランド(ココリティ)の活動も行っています。
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